なんという嬉しいニュース。二人の姉妹の苦労や喜びを想像すると思わず涙が出ました。
もう8年前になりますが、パキスタンの刑務所に収容された子どもたちの識字活動を推進するICLCのキラン図書館を設置するために、パンジャブ州の砂漠地帯にある女性刑務所を訪れたことがあります。その時、牢獄の中から死刑を宣告された20歳ぐらいの二人の姉妹が私たちに懸命に無実を訴えてきたのです。二人は殺人犯として親族から訴えられており、パキスタン社会の女性差別や怨恨によって、村で起きた親族の殺人罪の死刑囚として、弁護士もつけられずに投獄されていたのでした。 それ以来3回ぐらい彼女たちに牢獄で出会ったことがあります。
刑務所長の深い同情もあって、所長は特別にその牢獄て会わせてくれたようですが、真夏の灼熱の小さな牢屋の中で泣く泣く訴える若い二人の姿をみて、なんとかしたいと思って、ラホールの友人に相談したのです。そうしたら運よく彼の弟がスウェーデンで法律を学び帰国して、現在ラホール高裁の弁護士をやっているとのことで、早速事件の調書などを調べてもらってようやく再審が始まったのです。その間にも3年間が過ぎていきました。そして弁護士たちから「このケースは無罪に間違いない」との感触を得たのでした。
死刑判決調書も詳しく調べました。そしてその結果、高裁では死刑から懲役10年に、そして今回、懲役10年から無罪が宣告され、今回の釈放になったのでした。 これには、ICLCの国内の関係者やパキスタンのICLCの現地の関係者、弁護士、そして鈴木斌東外大教授の奥様公子さまなどの力強い支援があったからこそです。
これは嬉しいことです。驚くような事件でした。ICLCが設立したキラン図書館が、牢獄にいる文字の読み書きのできない子どもたちに本を届けるだけでなく、無実で苦しんでいる子どもや女性たちを闇の中から救いだす役割も果たすことができたようです。そのネットワークがきちんと機能したのですから。
それがどんなに大きな励ましになるのか、無実の罪で苦しんでいる者でないとわかりませんね。あの灼熱の地獄のような監獄の中で、死刑囚のレッテルを貼られて生きてきた姉妹たちー今年は本当に嬉しいニュースで幕が開きました。 この動きを中東やアフリカにも広げていきたいものです。
パレスチナのガザでのイスラエル軍の無差別爆撃や、ミャンマーの軍事政権のやりかたの非道さに怒り狂っていただけに、パキスタンからのこのニュースには本当に救われました。希望は本当に作り出すものですね。
みなさまの、今年の夢多き人生を祈っています。
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わかりません