本当の「いのちてんでんこ」

「津波てんでんこ」、「命てんでんこ」の本当の意味を知っていますか? 津波が襲来したとき、親子であっても人のことは構わずに、自分の命を大切にして、それぞれてんでばらばらになって高台に逃げ出すことを意味していますが、それだけではありません。その本当の意味を、私は岩手県両石町の被災地で実際に聞いたことです。



避難所に逃れるとき、年長者は、昭和8年(1933年)の津波(最大で28メートルの津波で1522名が亡くなった)と1960年のチリ津波(最大で6メートルの津波で142名が亡くなった)のことを念頭において油断してしまったというのです。そのため、さらなる高台には逃れなくてみんなで流されてしまったというのです。つまり、明治29年(1896年)の三陸大津波、最大が38メートル、実に22000名が亡くなっていた)ことを全く考えていなかったと言うのです。つまり大津波の襲来を甘く見た結果が、今回の事態を招いたのではないかというのですが、確かにそうでしょう。特に三陸地帯では地震や津波が頻繁に歴史の中で繰り返されていることから、もっともっと重大な対策がとられてよかったのではないでしょうか。

「おじいちゃん、おばあちゃん!大津波が来るから逃げよう」、そう言っても頑固なおじいちゃんやおばあちゃんたちは一緒に逃げ出そうとしない。「わしゃ、この家にいるよ!この家がいいんだよ。ここまでは津波は来ないよ。」おじいちゃんやおばあちゃんは、頑固に自らの体験をもとにそう言ったそうです。そのため心優しき孫の若者たちは、「それなら、わたしも一緒に居てあげる」と声をかけたというのです。こうした若者たちが、おじいちゃんやおばあちゃんと一緒に津波で流されたといいます。

ああ、将来のある若者たちに悪いことをした。これはおじいちゃんやおばあちゃんからの後悔の声です。また大津波が来たとき、第一波の津波のあと「俺の車が気にかかる。唯一の財産だから・・・車取ってくる」と言って、たくさんの若者たちが、高台から自分の家に車を取りに帰ったといいいます。しかし・・・・彼らは二度と高台には帰ってこなかったのです。気になる人や物や財産などに心を引かれた人々の多くが流されたのです。車にたよって、車で逃げ出そうとした人々は渋滞で身動きができなくなり、津波にのまれてしまった。だれもかれも車で逃れようとしたためです。これも重要な「命てんでんこ」。いったいなにを大切に行動しなければいけないのか、両石町で聞いた実話です。



三陸海岸を、10日間歩いて来ました。福島県いわき市では原発被災者の絵地図ワークショップを行いましたた。2歳の女の子が最後にお礼にやってきました。なにを感じたのでしょう。たくさん年長者や大人がいる中で、たったひとりやってきて「ありがとう!」と言いました。
絵地図には、子どもたちの夢が描かれていましたが、大人の絵地図には、北欧の画家ームンクの叫びのような悲しい絵が画かれていました。しかしそれを大人たちも子どもたちも相互が感じたり、理解することによって、深いコミュニケーションが図れたようです。これからこの内容をさらに詳しく掲載していきますが、体験の共有化や視覚化を図るということが、被災したときにどんなに大切かを学んできたように思います。

「語り」の故郷で、さまざまな話を聞くことができました。それは感動ものでした。また、花巻の賢治記念館では「遠野と賢治」という特別企画展を見ることができました。


宮沢賢治は、明治29年の2万2000人が亡くなった大津波の年に生まれ、昭和大津波の年に亡くなったそうです。その間、彼が27歳のとき、関東大震災が発生したり、賢治の生存中に大きな飢饉が、東北地方を何度も襲ったそうです。大勢の子どもたちが飢饉で亡くなったそうです。三陸地方は、江戸時代からも頻繁に巨大な津波に襲われて、人々が流され、そして貧困がこれらの地域を襲っているのです。こうした中で、宮沢賢治の詩や物語が生まれてきたのでしょう。

そしてこうした飢饉が起きたあと、なにが連鎖的に起きていったか?それは日本が経済的な苦境から逃れようとするために、資源を求めて戦争への序曲をはじめるのです!大陸の広大な領土獲得に向けて、石油や石炭の資源獲得にに向けて、日本軍部による満州州事変という15年戦争が始まったのです。つまり経済が破綻してくると歴史はいつも繰り返すのです。

今回も気をつけておかないと、東シナ海や竹島、隣国の韓国、中国、ロシアなどと領有権をめぐってきな臭い衝突が始まっていく恐れがあります。「日本は元気!」!「がんばれ日本!」というような元気のいい掛け声が、やがて独り歩きするときには、内外の微妙な情勢によくよく気をつけておかねばならないのです。



自然の津波よりも、人災による津波ははるかに恐ろしいのです。戦いよりも、平和を、戦争よりも協調を・・・・歴史から学ぶことは日本は豊かな経験と知恵によって争闘を避けて、自然エネルギから世界に先駆けて新しい時代へと政策の大転換をしていくことが求められています。



これもまた「いのちてんでんこ」の例でしょう!!


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