インドの著名な女優にして映画監督のナンディータ・ダス来日

       7月7日の今日は、インドの著名な女優にして映画監督のナンディータ・ダス氏 Nandita Das が来日、東京外国語大学にて彼女の「マントー」という二作目の彼女の作品が上映された。表現の自由を貫き、抑圧する社会と闘った人気作家マントーの生涯を描き、インド・パキスタン社会について「猥褻罪」を通じて深く考えさせる映画であった。彼女のお母さんVarsha Dasを通じて高校時代からよく知っている私にとっては、このような深刻なテーマを追い続けている彼女の存在には、大いなる驚きであったが、映画にとっても、「性」と「宗教」と「体制」という最も難しいテーマに真正面から敢然と挑戦しているナンディータの姿には、さすがインドの映画界の最高の花と称賛せずにはおられない。すごいな。「将来は路上で生きている人々のためにNGOで働くの」と夢を語っていた頃を思い出す! 2019年7月7日 https://www.facebook.com/shinji.tajima.129/posts/2799668680049510

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識字教育でパキスタンにでかけて、なぜ私は紙漉きを始めたのか?

1998年、パキスタンで寺子屋式の小学校を訪問調査しているとき、私は全国各地で大勢の子どもたちに会ったことがある。あるとき、私はタール砂漠に近い寺子屋学校を訪問していた。彼らは大きな瞳を輝かし、私に好奇心をもっていろいろな質問をしてくる。そこで私も子どもたちに 「どんな教材が一番欲しい?」と尋ねてみた。 すると、子どもたちは一斉に大声で「コピー」と答えた。 「コピーとはいったい何だろう」初めはなんのことかわからなかった。というのも寺子屋学校は貧しい子どもたちが通うコミュ二ティ・スクールなので電気も机も窓もないところが多い。 「コピーの機械にしては、電気は来ていないし、コピーとはなんだろう?」そこで通訳に聞くと、コピーとは「紙やノート」を意味していることがわかった。 インドやパキスタンなど南アジアの子どもたち(5才から14才)は、通常、羽子板のようなタクティという板版に白土を塗っては乾かした上に、水に溶いた墨の粉インクを竹ペンにつけて書いている。これは何度でも書き直しができるので、随分便利なものだと思っていたが、反面次に書くときには塗り直さなくてはいけないので、実にやっかいなところもある。冬の寒い時期、たくさんの子どもたちがこのタクテイ(板版)を塗り直すために小川で洗っている風景を目にしたが、実に寒そうだった。しかも冬日なので土で塗り直してもなかなか乾かない。学校の前には、太陽の陽射しで乾かせているタクティをよく見かけた。 そこで私は、「みなさんは、タクティというとても…

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