日本はなぜ侵略戦争をしたのか?人間はなぜ戦争をするのか?


日本が300年の鎖国から目覚めた当時は、アジア・アフリカの国々は、ヨーロッパなどの列強の植民地となっていた。つまり軍事力で完全に制圧され、人も物も徹底的に収奪され、イギリスやヨーロッパ諸国の植民地で苦しんでいたのである。日本も近代化に失敗すると、ヨーロッパ諸国の植民地になる恐れがあったので、維新の志士たちは死に物狂いで活路を求め、富国強兵という近代化を日本は徹底して追求した。

この近代化の過程で、資源の乏しい日本は、近隣諸国を軍事力で占領して植民地にし領土を拡張しようと考えた。そのため近隣諸国の資源や人的労働を手に入れるために、まず最初は朝鮮を植民地にすることを画策した。そして朝鮮半島の権益をめぐって、日本と中国(清)との間に日清戦争を起こし、それに勝利すると、南下政策で朝鮮半島などに侵略してきたロシアと日露戦争を開始した。ロシアの勢力拡大を恐れたイギリスは、日本との間で日英同盟を結んで、アジアでの権益の確保を狙った。日本は日英同盟によって、日露戦争に勝利を収めることができたともいえる。

欧米は、イギリスを筆頭に、軍事力によって世界に多くの植民地をもっていたので、日本もそれに倣い、朝鮮を植民地にすると急速に大陸へと侵略の手を進め、中国の満州に傀儡政権を作って日本の領土とした。満州鉄道を作ったり満蒙開拓団を送って、日本の権益を広げていった。と同時に太平洋地域の多数の島々も占領した。新聞やラジオなどのマスコミは、軍部から圧力を受け、戦争に向けて国民を扇動した。そこには報道における自由批判や客観的な報道は全く存在しなかった。特にラジオは、国民の目隠しをしながら、戦争に勝利を収めると”軍艦マーチ”を流して戦いへと国民を鼓舞した。NHKはその役割を担った。

日本は欧米の植民地であったアジアの国々などの解放や独立を目指すという名目で「大東亜共栄圏なる構想」を打ち上げたが、その実は、これらの国々を占領して全権益を取り上げようと画策していた。そして新たな侵略を準備していたドイツと同盟を結んで欧米に対抗しようとした。そしてビルマなどからイギリス軍を追いだすのに成功した時、独立を目指して支援してきたアウンサン将軍なども追放し、関係は破綻、アウンサン将軍は、反日活動を開始した。日本は、アジアの国々の独立などは毛頭考えていなかった。権益を収奪することだけが目標であった。

日本の子どもたちは、本当の意味において、日本が行った過去の悲惨な侵略戦争のことを知らない。全く教えられていない。なぜだ?自らの歴史における事実を知らずして、「自虐史観」なるもので、日本人の目も心も曇らせている。なぜ豊臣秀吉は朝鮮出兵を行って、朝鮮の人々の悲惨な耳塚を築いてきたのか?朝鮮出兵という美辞ではない。それは朝鮮への侵略である。秀吉は、朝鮮だけでなく、明(中国)や天竺(インド)の征服までも本気で考えていたのである。そして1910年には、日本は日韓強制併合を行って、朝鮮を30年間にわたって植民地とした。それはすべて他国から権益を得んとする海賊行為であったのだ。日本人には伝統的に倭寇の海賊としての血が流れているのかも知れない。それは世界を制覇したイギリス帝国にも通じるものがあり、その象徴が大英博物館で、そこには世界から収奪した美術品があふれている。

歴史を学ぶ時、すべてを収奪して日本に持ち帰ろうとするその海賊的な行為を意味を学ばなければ、日本人には未来を築く資格はない。それは現代のイラクにみる石油争奪戦争にも見ることができる。過去に対しては目を開かなければならない。人を踏んだことは忘れ、踏まれたことばかりを強調する「戦争体験」からは、未来を築く平和論は生まれない。


第二次世界大戦は、欧米という既得権益をもっていた列強の植民地主義者と日本・ドイツ・イタリアという新興国の植民地主義者同士が、権益を求めて全面衝突をした戦争であった。第二次世界大戦は、領地や資源の獲得のために起こした帝国主義者同士の徹底した権益収奪戦争で、そのためには、究極兵器と呼ばれる原子爆弾がアメリカによって開発され、無慈悲に広島と長崎で二度使用された。そして世界の新たな覇者は、イギリスからアメリカにとって代わった。それから日本は70年間、アメリカの巧妙な支配に屈従している。アメリカには頭が上がらないのだ。

この戦争に勝利した欧米の国々は、今でもアフリカや中東、アジア・太平洋地域にさまざまな権益を有している。この戦争の結果、日本は領土の拡張には失敗したが、アジア・アフリカにはたくさんの独立国が誕生することになった。しかし戦争による犠牲者は余りにも多かった。第二次世界大戦の結果、日本による中国などへの侵略戦争の結果、中国では2000万人以上、ドイツでは500万人以上、ポーランドでは600万人以上、ロシアでは2000万人以上の人々が犠牲になった。日本では約300万人以上が犠牲となったと言われている。

戦争とは、国家の権益を獲得するために、あらゆる意味の武力紛争を意味している。要するに、相手国の領土を獲得したり権益を手に入れようとする人間の剥き出しの欲望が形になったものである。その人間の姿は、余りにもあさましく、醜く、悲しい存在である。国民は、こうした戦争を絶えず遂行しようと企んでいる各国の政治家たちを、良識と怒りをもってコントロールできないと世界はいつも不幸に見舞われる。21世紀は、中国、ロシア、インドなどが台頭しているが、いずれの国々もエネルギーが充満してくると世界は、必ず爆発して不幸に見舞われる。これが人間の歴史である。自らの行いを通じてよくよく”人類”を監視しておく必要がある。

資源獲得競争や環境問題がますます深刻になる現在、世界は再び、各国が国益を確保するために21世紀の刃を研ぎ始めた。強欲資本主義とは、人間自身の剥き出しの欲望のことである。その欲望を果たして、人類はコントロールできるだけの智恵とスキルを持っているか、根底的な懐疑が存在している。これを打破するためには、幼いときから、ヒューマン・リテラシーの実践が必要であろう。戦争では、子どもたちが最も悲惨な悲しみに落される。それだけに幼い時に、子どもたちに人間の愚かしい戦争について、きちんと教えていかねばならない。これだけが戦争を防止する唯一の人間と平和の理解教育である。


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