「目には目を」という思想について、あなたはどう思いますか?

女性を酸で失明させた男に「目には目を」の刑罰ーイラン CNNによると「女性を酸で失明させた男に「目には目を」と、テヘラン地方裁判所は、被害者の訴えを認め、同じように酸をかけて失明させることを命じる判決を言い渡した」という。日本でも、極悪犯罪人に対して死刑が宣告されることがあるが、(直接本人が刑罰を執行するのではなく)、裁判所が事の正否を判断して、死刑を宣告して執行している。イランでの「目には目を」という刑罰は、一見、前近代の遺物のように見えながらも、直接的であるという点では、実に公明正大だ。しかしもしこれが冤罪であったり、間違った認定、あるいは量刑が不当であった場合には、こうした直接的な刑罰がもたらす影響は、社会の土台を揺るがしていくだろう。 この刑罰は一見、酷いように見えながら、こうした方法は、誰もが理解できる人間の因果応報の刑罰であるのは確かだ。人間の憎悪は裁判では片付かないときがあるからだ。しかし複雑な感情は相互に残っていく。特に幼い子どもを非情にも殺された両親は、裁判では犯人に極刑に望むことが多い。懲役刑何十年になっても、犯人がいつか釈放されていくのではと、とても気持ちの整理がつかなくなる。 パキスタンの北西辺境州の出身の恰幅のいいドライバーが、かって私にこのような話をしてくれた。「私の家はもともと広い土地も有した裕福な家であった。しかし口論によって、祖父が人を殺めたことがあった。その結果、彼はその土地の法律に従って二つの選択を迫られたという。ひとつは祖父の命を差し出すことー…

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深刻な環境破壊に直面しているカス―ルの町から訴える

私たちパキスタンのカスール市の者たちは、たいへん深刻な状況に直面しています。カスールの町とその周辺の村々は、観光地として知られていました。他の町から多くの人々がピクニックに訪れたり、伝統的な料理を味わうためにやってきていました。カスールは歴史的な町であり、この町に住む人々は「カスーリ」という名称をカースト名として用いるほどです。外務大臣のフルシド・メームド・カスーリ氏もカスール出身者です。  なぜ人々は自身の名前に、誇らしげにカスーリと含めるのでしょうか。これはカスールの輝かしい過去の歴史と関係しています。カスールは宮殿と庭園の町として知られていたのです。この町の水は、薬として珍重されさえしました。つまり他の町の人々が病気になると、民間療法の治療師たちは患者たちにむけて、カスールに数日滞在しカスールの水で薬を飲むようにと勧めるほどでした。カスールの家々では伝統的に、土製の壷に水をためて一晩置いて、翌朝ひんやりして甘く、消化も促進する水を飲んだものでした。また朝ご飯としてこの水を1杯か2杯飲めば、肝臓や腎臓を患うことは一切ないともいわれていました。 この話はたいして昔の話ではなく、わずか約30年前のことです。私たちカスールの市民は以前は、他の町の親戚や友人たちに、贈り物として土製の壷に水を満たし送ったものでした。カスールの水には自然のミネラルが豊富で、トニックとして愛飲されていました。しかし今日、これらの話はもう存在しません。私たちの水はもう飲むことすらできません。あらゆる面から考え…

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梨花女子大での、感動的な3日間の絵地図分析ワークショップが終わる(報告)

梨花女子大学の新校舎ーフランスの建築家による設計 ソウルで2日目のワークショップを終えたとき、なんでも即断するのは危険だと思いました。つまり初日目は、参加者の子どもたちは、開催場所が韓国の名門の梨花女子大学であったこと、外からのビデオカメラなどにたくさん囲まれていたこと、そして子どもたちが、自分自身のことをみんなの前で発表することへの恥ずかしさなどさまざまな要因があって、みんなかなり緊張して、しかも委縮していたようですが、二日目は、みんなものすごくオープンで積極的、要するに慣れてきたのです。 そうなると韓国の子どもたちは実に主体的で、活発なのです。 このワークショップでは、描いたものに点数をつけないし、評価らしい評価もせず、ただ当事者や参加者の自由な感想の発表などですから、笑いに包まれた実に楽しく感動的なワークショップとなりました。しかしこれを分析というのです。やはり期待していたように「絵や文章や文字を使って、まるでいたずら描きのように、自分の生活や思いや生き方を自由に表現すると、いろいろのものが見えてくるようです。こうした機会って日常にも人生上でもほとんどないですからね。父娘で作成した絵地図もおもしろかったですよ。しかし子どもたちの夢や関心の中には、北朝鮮との統一のことや哨戒艇の沈没の事件などにも幅広く触れていたのですから・・・・ しかも7-8歳の子どもから大人までがみんなの前で発表するのですから、世代を超えて人生上のスキルや体験や喜怒哀楽な…

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無実の姉妹を救い出すことーキラン図書館の光とはなにか?

2009年1月3日、パキスタンのラホールの友人から嬉しいニュースが飛び込んできました。それはこれまで8年間、ICLCが死刑囚の姉妹の釈放のために活動してきたことが実って、完全無罪が確定して、二人の姉妹が釈放され、彼女たちは実家に帰れたというのです。なんという嬉しいニュース。二人の姉妹の苦労や喜びを想像すると思わず涙が出ました。 もう8年前になりますが、パキスタンの刑務所に収容された子どもたちの識字活動を推進するICLCのキラン図書館を設置するために、パンジャブ州の砂漠地帯にある女性刑務所を訪れたことがあります。その時、牢獄の中から死刑を宣告された20歳ぐらいの二人の姉妹が私たちに懸命に無実を訴えてきたのです。二人は5人をピストルで殺した殺人犯として親族から訴えられており、パキスタン社会の女性差別や怨恨や財産を狙った村で起きた親族の殺人罪の死刑囚として、弁護士もつけられずに投獄されていたのでした。5人殺すというのは、5回の死刑に相当するのだそうです。 刑務所長の深い同情もあって、所長は私に特別にその牢獄を見せて会わせてくれたようですが、真夏の灼熱の小さな牢屋の中で涙を流して「無罪」を訴える二人の姿をみて、なんとかしたいとは思っていましたが、それから1年後、再びキラン図書館を訪れたときその姉妹に会ったのです。 その結果、私はこの件についてラホールの友人に相談したのです。そうしたら運よく彼の弟がスウェーデンで法律を学び最近帰国し、現在ラホール高裁の弁護士をやっているとのこと、早速…

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ヒロシマ・ビキニ環礁・水俣・原発から誕生した「大亀ガウディの海」

ヒロシマ・ビキニ環礁・水俣・原発から誕生した「大亀ガウディの海」は、35年前に水族館の海亀との出会いから始まりました。ある台風の日のことでした。当時学生の私は、東京の不忍池の湖畔にあった上野水族館に出かけたことがあります。台風の日の生き物は、どういうわけかとても自由でワイルドな感じに見えますね。外の自然を感じるからでしょう。水族館の中でその時、特別大きな水槽の中で飼われていた一匹の大きな海亀を見たのです。 しかしこれはどう考えても、海亀を見たというより海亀と出会ったと言う方が適切のような気がします。大亀は目に涙を浮かべているようで、しきりにもがき苦しんでいるように見えたのです。チラリと海亀の目と合ったとき、私はつい冗談半分に呼びかけてしまったのです。「大亀さん、いったいどうしました?どうしてそんなに苦しそうにもがいているのです?こんなに設備のいい水族館にいるのにね。私にできることがあったらなにかしてあげますが、どうしたらいいですか?」と。 私は言葉を発せず、ただ目をまばたきさせながら大亀に尋ねてみたのです。するとその瞬間、驚いたことに大亀の目が、電光石火のように輝やくと、すぐに答えたのです。「なにを馬鹿なことをぬかす。お前は自分自身だって助けられないくせに、他の動物を助けてやろうだと!おれの願いは、ただもと住んでいた大自然の海へ帰りたいだけだ。早く本当の海へ帰りたい!ここから出してくれ!」と答えたのです。      「えぇー、水族館の外ですか?そうですか、それは困ったな。どうやっ…

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原爆の教訓を世界へー鶴見俊輔さんが60万年の人間史を貫く寓話を語る

今、平和を語る:哲学者・鶴見俊輔さん (毎日新聞 2007年1月10日) 原爆の教訓を世界へ! 鶴見: 私は84歳なので、もうろくしています。(笑い)。この「もうろく」をろ過器として使うんだ。毎日毎日のニュースによって物事の判断をせずに、ろ過器を通って沈んだものだけで自分の判断をつくる。すると、どういうことが起きるかというとね、ニュースのエッセンスがね、童話とか寓話(ぐうわ)のようになって、ろ過器から落ちてくる。そこで--単純な寓話というのは、人を殺さないほうがいい、殺すことをよしとして、バンザイバンザイなんていうのはやめたほうがいい。そういうことでしょ。 ー原爆によって、広島と長崎では数カ月以内に約21万人の命が奪われました。 鶴見: 原爆投下というのは60万年の人間史のなかで空前の出来事ですよ。1945年に特別に起きたことでもなければ、日本史の事件でもない。60万年の歴史で、これだけたくさんの同類を殺す兵器は出ていないんです。同類だけでなく生きとし生けるものをたくさん殺した。そのことに対して、アメリカ政府はその状況をまったく説明しないままに、すでに六十余年もたってしまった。これはもう一種の寓話です。それなのに、60万年の人間史を貫く寓話として理解していない。 ー人類史から何も学んでいないと。  鶴見: 人間が誕生して初めて原爆が落とされた。それから60年余りたったから古いなんて言うことはできないでしょ。日本は原爆で得た教訓を忘れてはならないし、世界はそのメッセー…

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オバマ政権は、アフガニスタンで足をすくわれるかも知れない。

アフガニスタンで、米軍の誤爆が続いているという。結婚式で37名もの人々が死亡したということ、なんという悲劇だろう!この実情を厳しく調べて、米軍はきちんとした補償や謝罪をしなければならない。即刻に!! 来年発足するオバマ政権が、もしアフガニスタンで大きな誤爆を3度繰り返すことがあったら、もはや後戻りはできない政権の危機に陥ると思われる。こうした読み間違いが世界史を悲劇に導くのだから。誤爆は、「アイアムソーリー」では許されない。アフガニスタンやパキスタンの人々に、平気で度重なる誤爆を繰り返すと、その恨みは必ずや次のテロを生み出していく悪の連鎖の温床となる。 こうした誤爆は、アフガンやパキスタンやイラクで起こっても、だれもなんとも思わなくなってところが恐ろしい。 明らかに人間の命の重さがが違う。もしそれが他の国で起こったら、いったいどういうことが起きるであろうか? それを想像するだけの力を、アメリカ人は持ち合わせているか?それが現在問われている。 朝日コム アフガン南部で米軍誤爆、結婚式の37人死亡 2008年11月6日11時4分 アフガニスタン南部のカンダハル州で3日、駐留米軍の誤爆で市民37人が死亡したことがわかり、駐留米軍とアフガン内務省は5日、共同で調査を始めることを明らかにした。誤爆が起きたのは同州シャワリコット地区の村。AP通信によると同村で開かれていた結婚式の会場が空爆され、女性10人と子ども23人を含む37人が死亡した。 アフガンで…

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Black Balloons for Nuclear Power Plant (原発と黒風船)

Bright sunshine beamed down from a clear winter sky. Wind whistled through the pine trees, and waves broke rhythmically on the seacoast. Through all this, the big nuclear power plant sat proudly on the shore, humming powerfully as usual as it produced a heat so hot and a light so bright that even the sun would be surprised. The giant power plant sat still and expressionless while a boy walked into a clearing in the middle of the pine forest, and from his hand let loose a black balloon. Tied to the end of the balloon was a piece of paper that swayed and twirled in the wind as the balloon climbed up and away. This is what was written on that pape…

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太平洋ビキニ環礁での水爆実験から生まれた絵本ー大亀ガウディの海の誕生

大海亀との出会い 35年も前の、ある台風の日のことでした。当時学生の私は、東京の不忍池の湖畔にあった上野水族館に出かけたことがあります。台風の日の生き物は、どういうわけかとても自由でワイルドな感じに見えますね。外の自然を感じるからでしょう。水族館の中でその時、特別大きな水槽の中で飼われていた一匹の大きな海亀を見たのです。 しかしこれはどう考えても、海亀を見たというより海亀と出会ったと言う方が適切のような気がします。大亀は目に涙を浮かべているようで、しきりにもがき苦しんでいるように見えたのです。チラリと海亀の目と合ったとき、私はつい冗談半分に呼びかけてしまったのです。「大亀さん、いったいどうしました?どうしてそんなに苦しそうにもがいているのです?こんなに設備のいい水族館にいるのにね。私にできることがあったらなにかしてあげますが、どうしたらいいですか?」と。 私は言葉を発せず、ただ目をまばたきさせながら大亀に尋ねてみたのです。するとその瞬間、驚いたことに大亀の目が、電光石火のように輝やくと、すぐに答えたのです。「なにを馬鹿なことをぬかす。お前は自分自身だって助けられないくせに、他の動物を助けてやろうだと!おれの願いは、ただもと住んでいた大自然の海へ帰りたいだけだ。早く本当の海へ帰りたい!ここから出してくれ!」と答えたのです。      「えぇー、水族館の外ですか?そうですか、それは困ったな。どうやって連れ出すか。この大きなプールから・・それにどうやって海に逃がしてやるか?」出来もし…

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