「2020年までアジアをいかにして正しい方向に導くか」の危険な米国レポートとは?

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「核時代」A. A.Ramachandran画

ご存知ですか? 「アジアをいかにして正しい方向に導くか?」というアーミテージ元国務副長官ら米国の超党派のアジア専門家たちによるアジア戦略と政策提言をまとめた「アーミテージ・リポート2」が2月16日各種の新聞などで公表されました。歴史はいつもこうした動きから作られていくんですね。
今回のレポートの特徴は「中国やインドの台頭など新たな動きに対応するため、「日米同盟を米国のアジア戦略の中核に置かなければならない」と同盟の強化を主張し、日本に対しては安全保障面での政策に対する自己規制の解除を求めています。そして:

(1)効果的な決定が下せるような政府組織の強化
(2)同盟関係の抑制要因を論議する平和憲法の改正論議の促進
(3)自衛隊の海外展開を容易にできるような恒久法の制定
(4)防衛予算の増額
(5)国連安保理常任理事国入りの5点を挙げている。

さらに安保分野での同盟強化策としては、
〈1〉武器輸出3原則のさらなる緩和
〈2〉ミサイル防衛の予算特別枠創設
〈3〉F22、F35など新型ステルス戦闘機の導入
〈4〉米太平洋軍司令部に防衛駐在官、統合幕僚監部に米軍代表がそれぞれ常駐など
   10項目を提言、集団的自衛権行使に向けた憲法改正、自衛隊海外派遣の恒久法
   制定なども勧告しています。

 考えてみれば、いずれの項目も日本政府が、現在行っている政策(または現在行おうとしている政策)と全く同じ。つまりこのレポートをもとにして、日本政府のすべての方針が作られているということ、ですね。その通りです。

2000年10月に発表された「アーミテージ・リポート1」は、ブッシュ政権の対日政策の青写真になったものですがご存知ですね?それからは日本政府は米国の顔色を伺いながら子羊のように従順になって、このレポートの勧告通りに日本人の体質を次々と変えるのに成功してきましたよね。そうそう、日本国民の口にはご褒美かどうかわかりませんが、狂牛肉をたくさん食べさせられて。・・・・・でもでも本当に恐ろしいのは今回のレポート2ですね。なぜなら平和の構築よりも戦争への道が余りにも明確に示されてきたからです。

* 2000年に提出された「アーミテージ・レポート1」の趣旨

1.日米関係を米英関係にまで高める提案。
2.米外交の軸足は欧州からアジアにシフトしつつある。
3.アジアには核戦争を含む大規模な軍事衝突の危険性がある。
4.日米同盟こそアジアにおける安定と繁栄の基礎である。
5.日本の政治家は国家主権の尊厳に覚醒しつつあり同盟強化の好機である。
6.日本は集団的自衛権の行使を認めるべきである。(自衛隊を国軍化し米軍の指揮下へ)
7.日米は情報共有化を進める。日本独自の情報衛星を容認する。
8.日本は規制緩和・市場開放によって経済の持続的回復を果たすべきである。
9.日本は小切手外交から脱却し独自外交を追求すべきである。

そう、これからは考えられないほど、日本の平和体質が軍事体質へと変わっていくのですから。日本人という存在は、基本的に哲学や信念を持たず(持てず)水の流れのような民族ですから、人から指摘されることに弱いのです。特に米国の高官に指摘されるともうメロメロになってしまうのです。そして炉心溶解のように精神は溶けてしまって、周りの顔色を見ながら政策決定をしていくんです。防衛省に昇格させたりするのは簡単なこと、そう多数決だからです。国民投票法案の強行採決で、あっという間に平和憲法九条を「窮状」に落とし入れようとしているんですからね。それらはすべて予算面に出てくるから誰の眼にもわかるようでありながら・・・実はだれにもわからないようになっていくのです。

 そして日本が、コンピューター搭載型の戦車やロケットなどの兵器を無尽蔵に製造・輸出できるようになり(念願叶ったと経済界は大喜び大喜び)、自衛隊員をアメリカ軍の傘下に入れて「集団的自衛権」の行使という名目のもとに「日米軍事同盟」への道をまっしぐらに走っていくに違いありません。それからは、アジアのみならず中東でも米軍に代わって自爆テロの無限の犠牲になっていくのです。名誉の戦死と国際貢献だって?国際貢献という言葉誰が作ったのか、ご存知ですよね。

その先にはイラク以上に悲惨なるアジア地域を中心とした世界大戦の泥沼が待ち構えているのですが、資源獲得のための熾烈な戦いが広がっていくのです。私は決して反米ではありませんが、今の米国を見ていると余りにも危ういのです。ヨーロッパ諸国(EC)は、その臭いを嗅ぎ取って、フランスとドイツなどがいち早く米国からの自立を集団で求めたんですね。現在の米国にいい民主主義が育っているとは思いません。世界の石油をたらふく飲んでも満足しない金持ちの民主主義ですからね。?コレステロールが健康体の限界をはるかに超えているのです。日本では自殺人口の上昇や格差社会の台頭などますます深刻になっていますが、これが将来の泥沼的な青写真です。さて米国で戦争推進者として最も嫌われているチェイニー副大統領が、イラク戦争への支援要請に来日する予定ですが、この席上で一体なにを安倍政権につきつけてくるのでしょうか?彼の要請の中身の重さと危険さは、アーミテージレポートどころではありません!

 要するにアメリカに次いで世界でNO.2のお金と物をもつということは「金と物を守ろうとする力が無限に働くのですね。戦前には日本も伝統的な世界帝国になることを夢見ながら、躍起になって侵略活動を広げていきましたね。そして破局へ・・・、現在は新しい概念の「帝国」の中に日本を創り出そうとしながらも、みんなみんな目前の平和に酔いしれているマルティチュードの存在・・・・・・・こうした悲惨な未来図がどうして今の日本人に理解も想像もできなくなってしまったのか!

それはつまるところ日本人の想像力が、今や「経済力」と「お金」でがんじがらめにされ身動きが取れなくなってしまったからですね。もはや日本人に精神的な自由も予知能力もないのです。そして自由にものも言えなくなってきている悲しい現実・・・・・グローバル経済や政治は、今や地球の隅々にまで押し寄せ、日本人だけでなく世界中の多くの人々を絶望の彼方に追い詰めているのです。しかしこういうときだからこそ、日本の未来を正しく予見しなければなりません。






(朝日新聞)

首相、集団的自衛権行使の研究を指示 第1回有識者会議
2007年05月18日11時36分

 集団的自衛権の研究を掲げる安倍首相の私的諮問機関「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」(座長・柳井俊二前駐米大使)の初会合が18日、首相官邸で開かれた。首相は、米国向け弾道ミサイルの迎撃など四つの事例を挙げて「新たな時代状況を踏まえた、新たな安全保障政策の構築」の検討を指示。集団的自衛権行使の禁止など政府の憲法9条解釈も含めて、安全保障に関する法的な制約を見直すことを諮問した。懇談会は、5~6回議論したうえで秋に提言をまとめる。

 懇談会の冒頭、首相は「北朝鮮の核開発や弾道ミサイルの問題、国際的なテロの問題などにより、我が国を取り巻く安全保障環境は格段に厳しさを増している。首相としてこのような事態に対処できるよう、より実効的な安全保障体制を構築する責任を負っている」と述べ、議論の必要性を強調。「国際的な平和活動に一層積極的に関与していく。日米同盟がより効果的に機能することが重要だ。強固な信頼関係なしに同盟関係は成り立たない」と指摘した。
 首相が例示したのは、(1)公海上で行動をともにする米艦船への攻撃に対する応戦(2)米国に向かう弾道ミサイルの迎撃(3)国際平和活動をともにする他国部隊への攻撃に対する駆けつけ警護(4)国際平和活動に参加する他国への後方支援――の4点。(1)と(2)は集団的自衛権の行使につながるほか、(3)と(4)は政府が憲法解釈で禁じている「海外での武力行使」や「他国軍の武力行使と一体化する行為」の原則にかかわる。

 首相は、とくに「武力行使との一体化」については「これまで通りでよいのか」と疑問を示し、見直しの検討を要請。一方、首相は「新しい時代の日本が何を行い、何を行わないのか明確な歯止めを国民に示すことが重要だ。これまでの政府の見解も念頭においていただきたい」として、自衛隊の活動範囲を広げる場合に従来の憲法解釈などとの整合性についても配慮することも求めた。

 集団的自衛権の行使を禁止する憲法解釈は歴代首相が踏襲してきたが、安倍首相は「戦後レジーム(体制)からの脱却」を訴えて検討に着手。懇談会の提言を踏まえ、憲法解釈の変更や関連法案提出に向けた政府内の検討作業を進める構えだ。




武器輸出3原則緩和に向け研究 久間防衛相、米で講演
2007年05月03日20時38分(朝日新聞)

 訪米中の久間防衛相は2日午後(日本時間3日未明)、ワシントンの保守系シンクタンクで講演し、外国への武器や技術の移転を制限している「武器輸出三原則」について「現在のままでいいのかどうか検討する時期に来ている」と述べ、三原則の緩和に向けた研究を進める方針を示した。
 日米で進めるミサイル防衛(MD)の共同開発・生産に関してはすでに三原則の例外措置とされているが、久間氏の発言は一層の緩和に向けて議論を加速すべきだという考えを示したものだ。 久間氏は「ミサイル防衛については一歩を踏み出した。海賊対策、テロ対策として巡視船などのインドネシアへの輸出を認めた」と述べ、国際環境の変化に応じて三原則の例外範囲を広げてきた流れを説明。さらに「これからの装備品の開発には金がかかる。一国だけではやりにくい。共同研究や共同開発をしなければならない」と述べ、武器の開発・生産コストを削減するために三原則を緩和したい考えを示した。
 三原則は、防衛省や自民党国防族だけでなく、防衛関連産業の求めに応じて緩和されてきた。ただ、なし崩しの武器輸出拡大につなげないためにどのような歯止めを設けるかなど課題は多い


参照:21世紀の日本と国際社会ー浅井基文(第二次アーミテージ報告)
http://www.ne.jp/asahi/nd4m-asi/jiwen/thoughts/2007/173.html
(6)2020年に向けての勧告
・・・・・・報告は、日本、日米安全保障関係、地域政策、世界政策のそれぞれについて勧告を行っています。これらの部分については、朝日新聞その他のメディアも報道しているところなので、ここでは省略しますが、日本に対する勧告において、政策決定の迅速化、改憲論議に対するアメリカとしての期待感の表明、迅速な海外派兵の実現、一層の軍事費増大、国連安保理入りするためにも軍事的な対応能力を備えることが必要であることなど、露骨にはいいませんが、憲法「改正」を強烈にアッピールする内容になっていることは、改めて確認しておきます。



(毎日新聞)2007年2月17日 12時29分
米副大統領訪日:チェイニー氏、イラクなど支援強化要請へ

 【ワシントン及川正也】米政府高官は16日、チェイニー米副大統領訪日に関連し「イラクやアフガニスタンの安定を確実にするため、さらなる支援を関係国に求めてきている。日本とも話し合いが続くだろう」と述べ、安倍晋三首相らとの会談を通じ、こうした地域への支援強化を求める考えを明らかにした。
 また、中国による衛星破壊兵器実験について「米国だけでなくこの地域の同盟国も懸念している」と述べ、中国の軍事力強化への対応を協議する考えを表明。北朝鮮による日本人拉致問題では副大統領が日本政府への支持を改めて表明する。同高官は、副大統領がイラク駐留米軍増派計画やイラク情勢の分析について説明し、イランの核問題についても協力を求める意向とも明らかにした。







2007年7月15日の毎日新聞によれば参院選の自民党候補のうち32%が核武装の検討を容認しているという。なるほどこれが自民党の実態なのだ。かれらが考える核武装とは、結局のところ憲法九条を変え、核兵器を製造して、日本の軍事産業を強化し、、武器輸出も自由にできる国にしようという目論見である。そして近隣諸国との過去はすべて容赦なく踏みにじって水に流してしまい、米軍の傘下で汗を流しながら、率先して血を流すという国づくりを目指しているのだ。そしてその中で利益をどうむさぼっていくかという”流血による経済成長”なのである。つまりこれが安倍首相の唱える美しい国ー日本のありのままの姿とでもいうのであろう。

 これは「昨年、北朝鮮が核実験を実施したことを受け、安部以上に異常な麻生外相らが核武装の議論を容認する姿勢を示したことなどが3年間での増加の要因になったとみられる」と報道しているが、日本の将来は確実に危うい。久馬防衛相のような発言はすべてこうした体質から生まれてきているのだ。自民党のほぼ全体が考えている思考なのだ。

これまで日本の平和ボケが続いてきたかと思うと、一転、核武装を要検討となってくるのだから、日本人の思考とは信頼できない。安心できない。世界史に貢献なんてとてもできない。日本は世界中が軍事力の拡大に走る中で、唯一の平和大国を築くことが求められているのに、多くの反対を蹴散らかして率先して軍事大国を目指そうとしている。

 こうなったのもつまりは自民党の一党支配が長く続いて、いわゆる民主主義的な思考が日本には全く根を下ろしていないことが原因と思われる。民主主義とは、絶えずシーソーのように右になったり左になったりして、絶えず物事の公平さを、国民自身の手で実践的に確かめていくシステムをいうのだが、日本にはこうした状況は全く無い。

近年は自民党と公明党が結託して、、自分たちの利権にかなうような多くの法案を一方的に通過させてきている現実がある。これらの政党が歴史の中で果たした卑劣な役割は、いずれ天の下に明らかになるであろう。誰しも決して許すことはないだろう!

こうした意味からでも、日本はもう自民党などから完全に手を離さないと、未来はない。自民党の政治家に日本国民はいつも徹底的に騙され、馬鹿にされている。年金手帳などの問題はその最たるものだ。しかしこれは自民党だけではない。第二の自民党の性格をもつ民主党にも同じような考えをもつものがたくさんいるので、次の政権党にも、日本人は騙され馬鹿にされないようにしておかないと二の舞を踏むであろう。

民主党の小沢代表にしても、彼がかって自民党幹事長であったときに、国際貢献という名目で「120億ドル」も米軍に拠出した責任者であったことを決して忘れてはいけない。どこからこういう考えがでてきたのか、国際貢献というようなアメリカとの関係を強固なものにしようとする小沢の考えに巣くっているのであり、権力をとると豹変するのが実に気がかりである。日本国民は、いつも政権党には徹底的に化かされてきた歴史があるだけに、よくよく気をつけておかないと健全な将来は作れない。

易姓革命ではいけない。源氏でも平氏でもない。政権党でもなくて、国民が本当の意味で賢くならなければならないのだ。そういう意味でも、社民党や共産党あるいは新党日本などの野党は、今回の選挙を通じて日本国民がもっと賢くなるように、まず自らの戦略を創造的に訴えていく必要がある。

日本人に必要な言葉や行動をもっとわかりやすく理念化していくことだ。そして視覚化していくことだ。そして小さなことでも愚直に実行することで完全な信を得ていくことだ。いつも自らは正義だという主張はいいとしても、柔軟的で創造的な発想と行動をしないと、現代の流れをつかむことはできない。もっとも、何事でもすぐに忘れてしまう日本人の頭脳や戦略を練り直すことは、天文学的に難しいことではある。そのためにも、いつの時代も存在する未来を志向している子どもや若者たちを鍛えよう!悩んでいる子どもや若者に目を向けよう。かれら自身が未来なのだから。







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